III.質問への回答案

Q.1 ビジュアルアーツ大感謝祭には参加されますか?VIP席に座っちゃったりしますか?(深山雪見)

A.1 深山雪見さん、ありがとうございます。懐かしい名前ですね。リスナーの中でわかる方はいらっしゃいますか?わかる方は古参の久弥直樹ファンですね。『ONE』の川名みさきシナリオや上月澪シナリオにでてくる演劇部部長です。
さて、最近VAはイベント・コンサートがいろいろと多いですね。馬場社長はイベントは物販をやっても収支はマイナスで儲からないと連載記事で仰っていたのに、頑張っていらっしゃるようです。ファンへの恩返し、という気持ちらしいですが……。
過去に参加したイベントについてですが、ナマの麻枝准が拝めるというので、「Key 10th Memorial Fes.」に申し込み「麻枝准セルフカバー弾き語りミニライブ」に当選して行ってきました。凄い倍率だったようですが、申込時に「麻枝准シナリオの評論本つくってます!」というアピールが功を奏したのか、見事当選。初めてイケメン麻枝准を見てきました。麻枝准がイケメン過ぎて生きるのが辛い。
とはいえ、レポートするためにノートに土下座していて、演奏や顔はほとんど見ていませんでした。詳しいレポートもはてなダイアリーに書いています。あとで読んでおくように(笑)。
次に、『AngelBeats!』関係で早稲田大学の学祭内イベント、京都大学の学園祭内イベントと東西をハシゴしました。京大に行ったときには、りきおさん他の関西クラスタの方々に構ってもらってありがたかったです。
最近は殺伐Radioや終わりの惑星のLove Song関連ustreamなどで露出が多くなり、逆にありがたみが減ってしまい、あまり追っかけをする感じではありません。
さて、次のご質問のVA大感謝祭ですが、申し込んでいません。行く予定もありません。ごめんなさい。基本、「お布施」という活動を行う予定がないので、VIP席を申し込んだりすることもありませんし、ライブでサイリュームを振ったり飛び跳ねたり、オタ芸をしたりという心象からは遠いです。
『ONE』の主人公折原浩平なら、どんなバカ騒ぎをやっていても、もう一人の自分が見ているというところなわけでして。


Q.2 音楽家としての麻枝准はどのように評価されていますか? また、Keyに関わったサウンドクリエイターやアーティストで印象に残っている方や好きな曲などありましたら教えて下さい。(H926)

A.2 この方は旧友ですね。twitterでも良く絡んでいます。こみっくパーティ風に言うなら、Oh! my 同士!というところです。
さて、麻枝准の曲づくりについては『終わりの惑星のLove Song』関連ustreamか何かで聞いた気がしますが、曲が先、詩があととのことでした。曲調については、メロディーラインが異様という話がありますが、他と絶対に被らない、違ったものをつくろう、という気概に溢れていると思います。権利的に危ない橋を渡らぬよう他人が絶対つくらない道を選んでいる、という可能性もありますけれどね! 嘘です。
麻枝准作曲で好きな曲、というのは意外に難しいものです。Vo.曲では終わりの惑星じゃない方の『Love Song』からtrk.2「蒼の夢」、BGMでは『Kanon』から「冬の花火」でしょうか。やっぱり曲調は素直な方がいいみたいですね。「蒼の夢」はH926さんの地元に遊びに行ったとき、車の中で『Love Song』を流してくれたのが、初聴でした。
麻枝准氏以外のKey関係サウンドクリエイターではまずは折戸伸治氏。メロディラインが素直でVo.曲は正直折戸さんの方がすっと入ってくるものが多いですね。twitterで既に言っているのですが、折戸伸治のベストVo.曲は「Light colors」、ベストエロゲBGMは「コズミック・ラン」です。え? Tactics/Keyではないって? それでは、ほぼ同レベルの『ONE』から「A Tair」(がんま名義)。『Kanon』は「朝影」聴いただけでクるものがあります。
同じ『Kanon』から「凍土高原」もまあ好きな方なのですが、曲の最後の最後で長調に転じてしまうのはなー、という想いがあってベストにはなりませんでした。
余談ですが、『Kanon』の「凍土高原」の曲名は、坂本龍一「黄土高原」から名付けたという指摘を某所の某氏からご指摘いただいています。ありがとうございました。
大穴にOdiakeSさん。昔は同人サークル「SJV-SC」を良く買っていたのですが最近トンとご無沙汰しています。マイベスト曲はJANIS/ivoryの『わたしのありか。』よりタイトルテーマ「偽りの狭間」です。これもまたKey系ではないと。Key系では『Kanon』の「少女の檻」あたりですか(それしかない)。『ONE』の「偽りのテンペスト」は浮いていました。
次、Keyではないのですが、絶対に外せないのはYET11ボスですね。MOON.とONEで肝心なところの曲はYETボスなので。MOON.の「憂い」(EDテーマ)とONEの「遠いまなざし」(第1EDテーマ)は越えられない壁。
トリはみんな大好き戸越まごめ。『AIR』では個人的に「夏影」V.S.「夜想」という図式があります。夏影が地上で夜想が天上への指向。この対決では私の中では「夜想」が断然なんです。ED曲「Farewell Song」は同メロ繰り返しであまり印象が強くないんですけれど。
で、Keyにおける戸越まごめの役割を考えたことがあって、抽象度の高いシーンで担当が戸越まごめになることが多いのです。『AIR』の「回想」「此処」とか『CLANNAD』の「幻想I」「幻想II」とか。『AIR』サントラの「回想」の解説で、漠然としたイメージ指定で煮詰まって、自らボツにした曲が採用されることがよくある」とあるので、麻枝さんや折戸さんが書けないところがまごめさんに廻ってきている、という可能性が高いですけれど……。
リトバス以降の新しい人が全然出ていませんが、まあ私から挙げるのは無理ですね……。一応リトバス光収容さんのアレンジを買ったりはしているんですよ?


Q.3 樋上いたるの絵についてはどのような評価をされていますか? また、いたるさんの絵に限らず、Keyに関わるビジュアルで一番好きな一枚、1シーンを教えて下さい。アニメ版などでも構いません。(雪ちゃん)

A.3 えっと……同じ人……なのかな? もしかして、実は1人からしか質問をいただけていない寂しい人間なのかもしれませんが、気を取り直してまいりましょう。
所謂「いたる絵」については、その特徴は皆さんおわかりのように、目が丸めで顔が極めて横に広い、という印象を持たれることと思います。過去にこんなことを書きました。

まず、樋上氏の絵。ストーリーの持つ性質と絵の整合性の観点から見ると、彼女の絵は、顔が横に広いこと、目が丸く大きいこと、時々口がぽっと開いていることの点から、親近感・親和感・他者を受容する姿勢が出しやすい絵である。人が一般的にリラックスしているときの顔は、やはり顔が外向きに伸張し、ゆるむ。ちょうどそんなときの感じの絵なのだ。Kanonは物語の構成上その絵と合致した当たりの柔らかいところが多く、話と絵のバランスが取られていたからということがあるだろう。

Keyに関わるビジュアルで一番好きな1枚は「長森膝枕」です。生粋の長森スキーなのでゆるしてください。どんな絵かというと……。Google画像検索であまりいいのが出てこないですね……。このあたりでしょうか。
http://www.i-paradise2.jp/~gallerygra/one/007.jpg
http://home.att.ne.jp/orange/easygoing/img/easy_15000.jpg
あとは仕方がないので、ニコ動でMADを。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2172861
の3分29秒くらいからのシーンを是非ご覧ください。
3'29〜3'37の10秒弱は、内容を知っている人が見ると神。


Q.4 どうもこんばんは、Vivaluphyです。
・安眠枕さんやthen-d氏は、KanonやONE、それ以前の頃からのKeyファンであると思われますが、アニメ版CLANNADなどを見てKeyファンになった層の事をどのように見ていますか?
・それから原作をプレイせずにアニメだけで鍵っ子を自称している方々をどのように感じますか?
・また、アニメを見て原作は読んでないけど好きな作品はありますか?
ではでは。

A.4 安眠枕さんはこの方をご存じですか? 私は初めて目にする方です。
私に対する質問の1つ目「アニメからKey系作品に入った方について」です。アニメは確かに影響力が大きく、知名度を拡げることに非常に役立ったと思います。これをきっかけにより多くの方にTactics/Key作品を知っていただけることは、いいことだと思います。
2つ目「原作をプレイせずにアニメだけで鍵っ子を自称している方」について、動画表現と、文+静止画+音楽とでは、やはり異なる部分が多いと思います。特に、ことばに関する部分です。動画には地の文や内心の独白を声に載せない部分はありませんので、その分、場面に対する具体性というのは増すと思います。逆に言うと抽象度の高い表現も、具体的に絵にしないとさまにならない、ということです。このようなことから、同じ筋書きでも違った表現がなされているので、できれば、原作ゲームにも触れていただき、違いを味わっていただけると幸いです。
3つ目。原作をプレイしていない作品は『クドわふたー』なので、それが私のプレイよりも早くアニメ化されたらそうなりますが、今のところ、ゲームより先にアニメを見てゲームをプレイしてみよう、という作品は、Key作品の中ではありません。
Key系でなければいろいろあります。アニメが始まったのを機にプレイすることは、むしろ多いです。いますぐ思い浮かぶのは初代D.C.minoriのWindあたりでしょうか。


Q.5 エロゲ論壇とは懐かしいですね。then-dさんの本は一部ですが購入していますが、then-dさんに続くようなKeyをまじめに考察しているサイトが出てこないことについてはどのようにお考えですか?
愚痴ですが、考察と称した感想サイトが多すぎますね。感想は考察ではないし、展開予想も考察ではないし、売り上げスレで言われてるようなくだらない話も考察ではない。枕さんは、ごくまれにきちんと書かれますが頻度が低すぎます。そして最近さぼってますね。己の論を展開する方が少なくて寂しい限りですね。まあ私もそうですが。
(Mr.R(正式なHNじゃないよ!))

A.5 自分も、まじめな考察は全然できていません。『AngelBeats!』についてきちんとした長文を書いていませんし、『クドわふたー』も未プレイ、『Rewrite』は『恋愛ゲーム総合論集2』で他人任せと、近年特に不真面目になってきてしまいました。申し訳ありません。
私以外にまじめに考察するサイトについてですが、昔は私など赤子のようなもので、あちこちにハイレベルな日記サイトがあったものです。『Kanon』や『AIR』の頃のものであれば、webアーカイブで拾ってみてはいかがでしょうか。
あと、私は「エロゲ論壇」と分類されるでしょうが、そちら方面の方と直接語り合ったとか交わりがあったということはほとんどありません。初めてのオフセ本同人誌『永遠の現在』に東浩紀氏から2ページのご寄稿を戴いたくらいです。
そちらの方面の方は社会批評と繋いだり歴史化にご興味が強いようなので。


Q.6 then-dさんが「○○たんかわいいよぉおおおおおお!」って発狂している姿を見たことが無いのですが、せっかくのラジオという事でのた打ち回りながら好きなキャラの名前を叫んでください!!!!

A.6 そういうことをしないのが変態紳士としての心構えなんですよ。他人から怪しいと思われているギャルゲー・エロゲーのようなものを信奉するなら、節度と抑制は必須だと思います。
好きなキャラクタは長森瑞佳ということは先程の「Keyに関わるビジュアルで一番好きな一枚」ご質問でもお答えしたとおりです。


Q.7 Key作品の作中におけるエロって嬉しいですか? 実は最近、自分は『まどマギ』でオフィシャルから提示される抱き枕絵とかのエロが見ていてさっぱりうれしくなくて(一方、二次絵のエロ絵の中にはとても嬉しいものがあります)、これなんかデジャブっぽいようなと思ったら、Keyのサービス系のエロ絵に感じる嬉しくなさでした。具体的に言うと『AIR』における観鈴とか霧島姉妹で往人さんがするエロ妄想とかですね。本番のぇちシーンは好きなのかなりあるんですが、ああいうのは誰得なんですかね? もしthen-dさん得なのであればその魅力を、そうでもないならKeyに求めるエロを教えて下さい。雪駄

A.7 また雪駄さんキタ! いくら親しい間柄とはいえ遠慮というものがないのですかあなたって人は。でもご質問には真摯に答えたいと思います。
AIR観鈴の罰(晴子からパンツ下ろさせて……という絵)は有り得なかったですね。最初のプレイでは見ていなくて、回収時に見たのですが、私もその良さがわかりません。
浩平と長森との性行為のシーンについて言うなら、浩平が極めて歪んでいるという印象を受けますが、そのシーンの位置づけにきちんと意味があるので、そういうことなら良いと思います。


Q.8 アニメ脚本家としての麻枝准はどう評価されていますか? その上で、今後、麻枝准という作家にどのような創作活動を一番望んでいるかを教えて下さい。(雪踏)

A.8 またあなたですか! ハンドルネームを微妙に変えたって同一人物であることはわかってますよ(笑)。
アニメ脚本家としては、「絵」ばかりか「動き」を全く信用していない脚本家だと思いました。これまで、ひとりで全てのテキストを書き、推敲し、組み立ててきた方だと聞いておりますので、そのあたりの癖が出てしまったのだろうと思います。これでも企画会議等で分量はだいぶ減らされたようですが、エロゲライタ出身だったら、金月龍之介氏(『ジサツのための101の方法』シナリオ・山田おろち名義)のほうが余程上手いと思います。
次の活動は、まずAngel Beats!ゲーム版で。プレイヤキャラクタで女性ヒロイン(ゆりやユイ)が選択でき、男性を攻略する。『MOON.』で女性主人公にしているので麻枝准は書けるはず。
男女の主人公が選べるというゲームは昔『e'tude prologue』というゲームがあってですね……誰も知りませんね。


Q.9 Keyキャラの抱き枕は持っていますか? 持っているなら誰のですか? 持っていないならばどうしてですか? それらはともかくとして、抱き枕の絵柄としてこういうのがいいというKeyのキャラと服装、シチュエーションなどを教えて下さい。(snowstep)

A.9 また同じ人。「えっ、このひと質問、多すぎ……?」
抱き枕なんて唾棄すべきものですよ! あ、言葉で言ってもわかりにくいですね。つば吐いて捨てる、の意味です。
私は「もの」に依存しないたちなので、グッズ類は一切持っていません。
唯一持っているのは、UFOキャッチャーで取った、ツイッターアイコンにしている競走馬、ライスシャワー号のぬいぐるみだけです。
絵柄なんて考えたこともありません。
そろそろ無駄な質問を数打っても当たらないことに自覚されたらどうでしょう?(笑)


Q.10 本日届いた質問の中で一番嬉しかったものと一番困ったもの、またその理由を教えてください。(雪ちゃん)

A.10 (また同一人物)自分で締めようとしないでくださいよ……。
嬉しかったというか、答えやすかったのは、2番目にお答えした、音楽関係の質問ですね。
一番困ったのは、質問ではなく雪駄さんの態度です(キリッ
放送の私物化は止めてください!www


Q.11 Keyの次回作について何か考えている事があれば教えてください。予想でも。(鍵っ子・ミルト)

A.11 むんくろ読本のミルトさんでしょうか。鍵っ子とあるからちがうかもしれません。
さて、回答です。京都大学で行われ、りきおさんとも一緒に聴いた麻枝准出演イベントで、彼が『AngelBeats!』のゲームを作成する、という話をされていたのですが、その後の音沙汰がありません。これを待っていてもKeyはジリ貧のそしりを免れないと思います。だからといって、次に都乃河氏が中心で何かできるか、Rewriteでも彼のシナリオはあんなに不評だったのに? 彼は永遠のサブライターで、彼をメインにしたら間違いなくKeyは傾くことでしょう。
では、そんなKeyの次の一手は? また大物ライターを持ってきて、という方法もあるかと思います。ロミオ氏はいろいろあれどもまあ評価されているとは思いますし。次回作はこれまでのKey作品を総括しなくても良くなったので、ある程度自由にできると思います。次作は自由にやってもらう、という方法もあるでしょう。
ただ、私見では、ダークホースを考えておりまして、今までちょろっと匂わせていたところはありますが、おおっぴらに言ったことはない事柄があるんです。出した作品は人気だったのに、最近退社して身軽になったライターがいますよね? saga planetsの新島夕氏です。 昨冬のvisualstyleで特集されたにもかかわらず、もともと『はつゆきさくら』をつくったら卒業する予定だったというではありませんか。結構反響を呼んだのに馬場社長がはいさよならで手放すと思いますか?
新島氏のテキストにも問題がないわけではなく、会話のみで進め、シーン描写が足りない、などの批判はあるところかと思いますが、私には結構相性がよいようです。
なので、簡単にはい、さよなら、ということになるとは私は思えません。また、彼の作品は、私の分析によればKey作品に極めて親和性が高いです。このことは、『恋愛ゲーム総合論集2』の「キサラギGOLD☆STAR論」に詳しいので、そちらを是非ご参照ください。
よって、次のKey作品のメインライターは、外注か入社かはわかりませんが、新島夕ということで大ばくちを打ちたいと思います。
根拠は、ありません(笑)。単なる願望です。


→(後日補足)『はつゆきさくらVFB』で、「もっと上から開発を見られるようにならないといけない。マネージメントとか、人と人との調整とか。」と書いてあったので、Keyでは難しそうでしょうから実現しないと思います。


Q.12 僕は童貞ですが、童貞アピールしている先輩に、童貞の心得を教えて欲しいです。(風月)

A.12 (童貞ですか?の質問は禁止とあったが)確かに、私はtwitterで魔法遣い宣言をしています。ですが、真にそうかどうかは、誰もなにも担保していないですよ? まあ、ただ、ネット界隈で芳乃さくらさん(D.C.)並みの魔法遣いだと思われていることについては間違いないので、心得として、一つ言っておきましょう。
ネタにしろ。うじうじ悩むな。自分で笑い飛ばせ。
これに尽きます。なんか松岡修造botみたいですね。まあ、妄想力豊かな童貞ライフをお楽しみください。それでは。


Q.13 汐ちゃんと光坂について一言(名無しさんだよもん)

A.13 これはちょうど話題にしようとしていたご質問です。
(『CLANNAD』の話で取り上げる。II章に書いたとおり)